日別アーカイブ: 2013/03/11

英語の詰め込み教育

小学生の頃から完全に理数系だった俺は、中学・高校で英語は度外視していた。
大学受験を前に、学年中の国立を目指す猛者たちが数学・物理の難問を教えてくれと列が出来るほどで、俺は秀才と思われていた。理数系が得意だと、全教科デキルヤツと思われるものだ。
そんな或る日の英語の時間、中学レベルのhouseもhorseも書けない事がバレ、クラスがどよめいた。
別に。なにか?
理数系の俺には未来が見えていた。
「俺が大人になる頃には、ヘッドセットタイプの自動翻訳機が出来ている。せやのに、今、英語を勉強しているヤツはアホや」

1980年、俺が成人しても、米国駐在の1986年が来ても、未来は未だ来てなかった(TT)
そんな俺も、米国に3ヶ月住むと、耳が馴染んできた。
米語の発音は、学校で習った英語と違い、nが強くてtが弱いなどの法則も分かり始めた。
基礎が無かったお陰で(?)固定観念が無く、聴いたままを口にする事が出来たので、英語が得意な日本人よりも発音が良かったりする。

米国は人種のルツボと言われ、様々な国から人が移住している。
国による訛りが強く、フィリピン系、中国系、ドイツ系、韓国系、様々な発音の英語が飛び交う。
皆、発音が悪いなぁと思っていたが、彼等は良好にコミュニケーションを取っている。ビジネス上の問題も無い。談笑はビジネス会話より困難だが、立派にこなす。
米国自体がルツボだから、発音がヘンだなんて、問題にならない。
日本語もそうだけど、米国でも口語じゃ文法など軽んじられている。
単語を並べて喋るのもアリ。
多くの単語を知っていると、あやふやな単語も、会話の中で加速度的に覚えられる。
結局、発音なんてどーでもよく、単語力の有る者が勝ち。

巷ではよく、「詰め込み教育は良くない」なんて言われるが、こと英単語に関しては、記憶力のキャパ目一杯まで詰め込んでおく方が良かろうと思い知る、米国駐在であった。