ゲームの樹

コナミでアーケードゲームを担当していた頃、ゲームの系統樹を作ろうとした。
過去の歴史を眺める為ではなく、2年先のウォンツを見出すツールとして。
忙しさにかまけて、ま、いろいろあって、作り上げられなかったが。

或る太い枝を「戦闘」とすると、
→ 戦闘機同士が機関砲を撃ち合う(ゼビウス)
→ 人同士が銃で撃ち合う(戦場の狼)
→ 1対1で必殺技を飛ばし合う(ストリートファイター)
→ 手足による打撃(鉄拳)

距離がどんどん接近している。これが真髄。
一連の中で、この法則が分かっていたなら、『戦場の狼』から『ストリートファイター』は導き出せる。
偶然だと思うが、『1942』をヒットさせたカプコンは、この法則を応用していたのかも知れない。

手足による打撃まで行き着くと、この一連の流れは終わる。とも思えるが、関節技がメインの総合格闘技的な方面への可能性が残っている。『鉄拳』でその片鱗が見える。
2000年迄に作るべきだったね。機を逸したかも。樹を逸したか。

系統樹にはもう一つ、波頭を知る効果も有るはず。
小さな波としては、バスケットボールゲームやガンシューティングの波頭予測。
大きな波、それは世代の波。
ゲーム業界も、もう30年。30年と言えば、人間の一世代で、つまり代替わりだ。
もしかすると、2010年頃から単純なソーシャルゲームが流行っているのも、これちゃう?

世間にはゲーム業界から追い出された者や、同じ会社に居てもゲーム製作から外された者が多い。
これらロートルにゲームの系統樹を作らせてはどうだろうか。
その時代を必死に生きた者でなければ、枝の切り口は分からない。
眠っている人材の活用にもなるし、眠っているウォンツを勘じゃなく、論理的に導き出せる。

投稿日: 2013/03/15 カテゴリー: 05.ゲームのウハウハ タグ: , , | パーマリンク コメントする.

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